ガイド一覧 · 公開日 2026-08-26 · 更新日 2026-09-10
TOEICのリスニングが聞き取れないのはアクセントのせい?米・英・豪の発音を比べよう
TOEICのリスニングでは、さまざまな地域の英語が使われます。聞き取れない原因を「イギリス英語に慣れていないから」と考える方は多いですが、それが本当の理由であることもあれば、別の課題が隠れていることもあります。この記事では、まず本当にアクセントの問題なのかを見極める方法をお伝えし、各国の発音の傾向と効果的な練習方法について解説します。
IIBCの公式解説では、米国・英国・カナダ・オーストラリアおよびニュージーランドの4地域のアクセントを採用していると説明されています。目的は国名を当てることではなく、内容を理解する力を測ることです。
まずは診断:本当にアクセントの問題でしょうか?
見極める方法はシンプルです。「同じ文をアメリカ英語なら聞き取れるが、イギリス英語やオーストラリア英語になると聞き取れない」のであれば、それはアクセント(なまり)の課題かもしれません。「どの国の発音でもあまり聞き取れない」のであれば、アクセント以前の課題である可能性が高いです。
聞き取れない原因は、語彙力、音声変化(リンキングなど)、構文の理解スピード、あるいは話すスピードそのものにあるかもしれません。その場合は、先に単語や基礎的なリスニング力を鍛えることをおすすめします。
この診断は非常に重要です。なぜなら、それぞれアプローチが全く異なるからです。アクセントの課題には「同じ文での比較」が有効ですが、基礎的な課題には地道なトレーニングが必要です。順序を間違えてイギリス英語の教材ばかりを聞き続けても、「実はアメリカ英語でも聞き取れていなかった」という状態では、なかなか成果につながりません。また、アクセントを聞き分けられることと、英語そのものを理解できることは別物であることを覚えておきましょう。

発音の傾向:主な3つの違い
国や地域によって様々なアクセントが存在しますが、TOEICで遭遇しやすい発音の傾向はある程度絞られます。なお、同じ国の中でも地域によって発音は異なり、カナダ英語もアメリカ英語と完全に同じではありませんし、イギリスやオーストラリアにも多様な地域差があります。ここで紹介するのはあくまで「傾向」であり、絶対的なルールではない点にご留意ください。
一、母音の後の r の発音 アメリカ英語やカナダ英語では、car、park、quarter、report などの「r」を発音する傾向があります。一方、イギリス英語やオーストラリア英語では、母音の後の「r」をほとんど発音しない傾向があります。car は「カー」、quarter は「クォータ」のように聞こえることがあります。order、first、Thursday、airport などの頻出単語にもこの「r」が含まれているため、慣れていないと音が消えたように感じられるかもしれません。
二、母音に挟まれた t の発音 アメリカ英語では、母音に挟まれた「t」が柔らかく変化する(フラップTと呼ばれる)傾向があり、water が「ワダー」、meeting が「ミーディン」のように聞こえることがあります。イギリス英語では、「t」をはっきりと発音することが多いです。逆に言うと、アメリカ英語に慣れている方は、イギリス英語のはっきりとした「t」に違和感を覚えるかもしれません。letter、item、data などの単語は、どちらのパターンにも慣れておくと安心です。
三、一部の母音の傾向 dance、can't、chance などの単語において、アメリカ英語では「ア」と「エ」の中間のような音になる傾向があり、イギリスやオーストラリア英語では日本語の「ア」に近い音になる傾向があります。また、オーストラリア英語では day、mail、today などの母音が「アイ」のような響きに近づくことがあり、today などの単語が違って聞こえて戸惑うことがあるかもしれません。
カタカナは音の違いをつかむ補助にすぎず、英語の音を正確には表せません。国ごとの読み方を丸暗記するより、実際の音声を同じ文で聞き比べて確認しましょう。ハンディ990では音声に加え、単語のIPA/KK発音記号も確認できます。
練習方法:同じ文で比較して慣れる
アクセントに慣れるための効果的な練習方法はシンプルです。「同じ文を、異なるアクセントで聞き比べる」ことです。別々の教材でランダムに聞くよりも、同じ内容で音の違いだけを比較するほうが、耳が特徴を捉えやすくなります。
ハンディ990の「アクセント特訓」も、この考え方に基づいて設計されています。以下のステップで進めるのがおすすめです。
- 聞き比べ:同じ文をアメリカ英語、イギリス英語、オーストラリア英語などで切り替えて聞き、どのような違いがあるかイメージを掴みます。
- 実践練習:単一のアクセントの音声を聞いて問題を解き、自分が慣れ親しんだ発音以外でも理解できるか確認します。
- アクセントの判別:音声を聞いて、どの地域のアクセントに近いかを推測してみます。これは単なるゲームではなく、音声の特徴をしっかり捉えられているかの良い指標になります。
単語学習の際も同様です。単語帳で様々な地域の発音を切り替えて聞くことで、「一つの単語が持つ複数の響き」を一度に記憶しやすくなります。
まずは1日5〜10分を目安に、聞き比べと内容確認を組み合わせてみましょう。慣れてきたら、初めて聞く文でも意味を取れるかを確認します。国名を当てられても内容を理解できなければ、語彙・音のつながり・文構造のどこで止まったのかを見直します。
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